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論文

Systematic comparison of the structure of homoleptic tetradentate N$$_{2}$$O$$_{2}$$-type Schiff base complexes of tetravalent f-elements (M(IV) = Ce, Th, U, Np, and Pu) in solid state and in solution

Radoske, T.*; Kloditz, R.*; Fichter, S.*; M$"a$rz, J.*; Kaden, P.*; Patzschke, M.*; Schmidt, M.*; Stumpf, T.*; Walter, O.*; 池田 篤史

Dalton Transactions (Internet), 49(48), p.17559 - 17570, 2020/12

 被引用回数:10 パーセンタイル:65.05(Chemistry, Inorganic & Nuclear)

A series of tetradentate N$$_{2}$$O$$_{2}$$-type Schiff base complexes with tetravalent 4f- and 5f-block metals, [M(salpn)$$_{2}$$] (H$$_{2}$$salpn = $$N,N'$$-disalicylidene-1,3-diaminopropane; M = Ce, Th, U, Np, and Pu), were prepared to systematically investigate their solid state structure, and their complexation behaviour in solution with the goal to investigate the subtle differences between 4f- and 5f-elements. X-ray diffraction revealed that all investigated metal cations form [M(salpn)$$_{2}$$] complexes. All the complexes show the same ligand arrangement with meridional conformation, amongst which only Ce(IV) exhibits unique behaviour upon crystallisation. [Ce(salpn)$$_{2}$$] crystallises in two less symmetric systems ($$P$$$$bar{1}$$ or $$P$$2$$_{1}$$/$$n$$), whilst all the other [M(salpn)$$_{2}$$] crystallise in a more symmetric orthorhombic system ($$P$$ban). Quantum chemical calculations suggest that the observed structural peculiarity of Ce(IV) stems from the geometrical flexibility due to the more "ionic" nature of bonds to the 4f element. $$^{1}$$H NMR measurements revealed that [M(salpn)$$_{2}$$] forms two different species in solution with and without an additional solvent molecule, where the relative distribution of the two species depends mainly on the ionic radius of the metal centre. Again, Ce(IV) behaves differently from the tetravalent actinides with a higher ratio of the solvent-molecule-coordinated species than the ratio expected from its ionic radius. Hence, this study is successful in observing subtle differences between 4f- ($$i.e.$$ Ce) and 5f-elements (actinides; Th, U, Np, and Pu) both in the solid state and in solution on an analytically distinguishable level, and in relating the observed subtle differences to their electronic structure.

論文

Impact of ferrous iron dosing on iron and phosphorus solids speciation and transformation in a pilot scale membrane bioreactor

Wu, H.*; Wang, Y.*; 池田 篤史; Miller, C. J.*; Waite, T. D.*

Environmental Science; Water Research & Technology, 5(8), p.1400 - 1411, 2019/08

AA2019-0201.pdf:0.72MB

 被引用回数:6 パーセンタイル:33.28(Engineering, Environmental)

排水プロセスにおける燐成分回収等の目的のため、パイロットスケールの膜分離活性汚泥排水装置に二価鉄(Fe(II))を添加した際の排水装置各部位の鉄・燐の溶存化学種をX線吸収分光(XANES/EXAFS)と因子分析法を組み合わせて検討した。

論文

Speciation of iodine isotopes inside and outside of a contaminant plume at the Savannah River Site

Schwehr, K. A.*; 乙坂 重嘉; Merchel, S.*; Kaplan, D. I.*; Zhang, S.*; Xu, C.*; Li, H.-P.*; Ho, Y.-F.*; Yeager, C. M.*; Santschi, P. H.*; et al.

Science of the Total Environment, 497-498, p.671 - 678, 2014/11

 被引用回数:14 パーセンタイル:38.98(Environmental Sciences)

pHを制御する溶媒抽出法と加速器質量分析(AMS)を組合せることにより、環境水中の$$^{129}$$I/$$^{127}$$I同位体比をヨウ素化学種(ヨウ化物イオン,ヨウ素酸イオン,有機体ヨウ素)別に定量する簡便な試料前処理法を開発した。本法は、試料水のイオン強度による影響を受けにくいことから、幅広い特性の環境水試料に適用できることが期待される。本法を米国サバナリバーサイトの地下水分析に適用して測定した$$^{129}$$I濃度を、既報の分析法(溶媒抽出-ガスクロマトグラフ質量分析法)と比較し、分析法の確かさを評価した。さらに同地域において、地下水中の$$^{127}$$I及び$$^{129}$$I濃度とそれらの化学種の空間分布を、地下水中のpH,酸化還元電位,有機物濃度等の地球化学的指標と合わせて解析した。結果として、同地域の地下水中の$$^{129}$$I/$$^{127}$$I比や$$^{129}$$I化学種は、強いpH依存性を示しながら変化することがわかった。

論文

Curium(III) species and the coordination states in concentrated LiCl-aqueous solutions studied by time-resolved laser-induced fluorescence spectroscopy

有阪 真; 木村 貴海; 永石 隆二; 吉田 善行

Journal of Alloys and Compounds, 408-412, p.1307 - 1311, 2006/02

 被引用回数:6 パーセンタイル:42.74(Chemistry, Physical)

時間分解レーザー誘起発光分光法を適用し、高濃度塩化リチウム(LiCl)水溶液中の3価キュリウムの化学種と配位状態を調べた。3価キュリウムの発光寿命及び発光スペクトルから、その第1配位圏中の水分子数(${it N}$$$_{H2O}$$)と化学種の分布をそれぞれ決定した。さらに、化学種の分布に基づき、第1配位圏中の塩化物イオン数(${it N}$$$_{Cl}$$)を算出し、配位数(${it N}$$$_{H2O}$$+${it N}$$$_{Cl}$$)を評価した。LiCl濃度が6M以下の領域では、3価キュリウムの第1配位圏は水分子のみによって占められており、配位数は一定であることを明らかにした。6M以上の領域では、3価キュリウムが塩化物イオンと内圏錯体を生成していることを明らかにし、特に、10M以上の領域では、トリクロロ錯体及びテトラクロロ錯体が生成していることを見いだした。また、その配位数は6Mから10Mの領域では一定であったが、10M以上の領域ではLiCl濃度の増加に伴い減少することを見いだした。高濃度LiCl水溶液中におけるこのような配位数の減少はランタノイドでは見いだされておらず、アクチノイド特有の現象と考えられる。

報告書

分光光度計および光音響分光装置を用いたネオジム(III)およびサマリウム(III)の測定:NP(IV)スペシエーションのための予備的検討

北村 暁; 岡崎 充宏*

JNC TN8400 2001-009, 54 Pages, 2001/01

JNC-TN8400-2001-009.pdf:1.3MB

分光光度計およびレーザー誘起光音響分光装置の検出感度に関する性能調査を目的として、ネオジム(III)およびサマリウム(III)の吸収スペクトル測定および光音響スペクトル測定を行った。ネオジムもしくはサマリウムの濃度を2$$times$$10-5$$sim$$2$$times$$10-2mol-dm-3の間で変化させ、それぞれの濃度における吸収スペクトルおよび光音響スペクトルを取得した。併せて、雰囲気制御グローブボックス内で吸光測定を行うことができる分光光度計についても同様の測定を行い、吸収スペクトルを取得した。比較のために、光路長を1cmおよび10cmに設定した一般的な分光光度計を用いて、同様の測定を行った。多くの文献では、光音響測定は吸光測定に比べ大幅に低い濃度まで測定できると報告されているが、本光音響分光装置においては光路長を10cmに設定した吸光測定と同程度であるという結果が得られた。また、本実験の結果から、将来の目的としているネプツニウム(IV,V)の検出感度について推定し、特にNp(IV)溶存化学種のスペシエーションの可能性を検討した。

報告書

金属表面における放射線分解反応と腐食

藤井 靖彦*; 赤塚 洋*; 野村 雅夫*; 鈴木 達也*; 佐分利 禎*; 徳浪 理恵*; 田中 拓

JNC TY9400 2000-009, 41 Pages, 2000/03

JNC-TY9400-2000-009.pdf:1.22MB

再処理プロセスにおける構造材のように、$$beta$$線照射下にある金属材料は電子に起因する化学作用が想定される。特に、硝酸溶液などの種々の分解生成物が生じ、金属材料に作用するおそれがある。このような分野の研究の手段として核燃料サイクル開発機構の大電流電子線加速器を用いた$$beta$$線環境下における材料腐食機構の解明および材料評価システムの構築を目指して研究を行う。本報告書では、その予備実験として東京工業大学のプラズマ実験装置を用いて金属材料の酸化現象について研究を行い、電子の影響について議論した。

報告書

Diffusivity Database (DDB) for Major Rocks; Database for the Second Progress Report

佐藤 治夫

JNC TN8400 99-065, 379 Pages, 1999/10

JNC-TN8400-99-065.pdf:10.42MB

第2次取りまとめにおいて、岩石マトリックス中の実効拡散係数設定のための拡散係数のデータベース(以下DBと略称)を整備した。本DBでは、実効拡散係数(De)、見掛けの拡散係数(Da)、自由水中の拡散係数(Do)の3種類の拡散係数を取り扱った。また、1980$$sim$$1998年に公表された文献を対象として以下の点に留意して整備した。(1)第2次取りまとめは、我が国の地質環境を対象としていることから、国内の岩石を対象として整備する。(2)地層処分の性能評価では22元素を重要元素としているが、汎用性を考慮して全ての元素または水溶性トレーサを対象とする。(3)対象岩石の内、堆積岩に含まれる石灰岩については、天然資源となり得ることから、DB整備の対象から除くものとする。物質移行および地質学的観点から、岩種を結晶質岩(酸性)、結晶質岩(塩基性)、堆積岩(砂質岩類)、堆積岩(泥質・凝灰質岩類)の4種類に分類した。また、結晶質岩の内、中性付近の岩石については塩基性岩とした。DBは、各岩種単位で構成される。各岩種毎のDBはさらに各元素単位で整理し、各元素毎に化学種、岩石名、拡散係数(De,Da,Do)、取得条件(方法、間隙水、pH,Eh,温度、雰囲気など)、文献など24項目の情報を入力した。調査の結果、結晶質岩(酸性)に対するDeは、全部で18元素及びトレーサ(炭化水素)、207件のデータが報告されており、その全てが花崗岩、花崗閃緑岩、黒雲母花崗岩などの花崗岩類であった。結晶質岩(塩基性)に対しては、玄武岩、安山岩、片岩について、6元素、32件のDeデータが報告されていた。堆積岩(泥質・凝灰質岩類)に対しては、泥岩、泥質片岩、凝灰岩について、8元素、54件のDeデータが、また、堆積岩(砂質岩類)に対しては、珪質堆積岩について、1元素、11件のDeデータが報告されていた。これからも分かるように、データは花崗岩類に偏る傾向が見られた。一方、砂質岩類に対するデータが少ないことも分かった。各岩種ともDeは概ね間隙率と相関性が見られるものの、Daについては余り相関性が見られなかった。他に、形状因子や幾何学因子と間隙率との関係、Deとイオン電荷、Do、元素との関係など、様々なパラメータ間の関係についても議論した。

報告書

Acquisitions of effective diffusion coefficients (De) for Ni(II), Am(III), Sm(III) and Se(IV) in bentonite by through-diffusion method

佐藤 治夫

JNC TN8400 99-062, 16 Pages, 1999/10

JNC-TN8400-99-062.pdf:0.81MB

圧縮ベントナイト中でのイオン電荷の影響を定量的に評価するため、Ni$$^{2+}$$, Am$$^{3+}$$, Sm$$^{3+}$$ and SeO$$_{3}^{2-}$$の実効拡散係数(De)を拡散化学種の電荷をパラメータとして取得した。Ni$$^{2+}$$,Sm$$^{3+}$$に対しては、乾燥密度1.8 Mg$$cdot$$m$$^{-3}$$,pH5$$sim$$6の模擬間隙水条件にて透過拡散法により測定した。SeO$$_{3}^{2-}$$に対しては、乾燥密度l.8 Mg$$cdot$$m$$^{-3}$$,pH11の模擬間隙水条件にて測定した。Am$$^{3+}$$に対しては、陽イオン排除の効果を確認する目的で、乾燥密度0.8,1.4,1.8 Mg$$cdot$$m$$^{-3}$$,pH2の間隙水条件で測定した。測定では、Na型ベントナイト(クニゲルV1)を用いた。Amの測定においては、低pH領域で行うため、予め層間イオンのNa$$^{+}$$をH$$^{+}$$と置換したH型クニゲルV1を用いた。得られたDeは、Sm$$^{3+}$$$$>$$Ni$$^{2+}$$$$>$$Am$$^{3+}$$$$>$$ SeO$$_{3}^{2-}$$の順で小さくなった。得られたDeをこれまでに報告されているデータと比較した結果、Deは、Cs$$^{+}$$$$>$$Sm$$^{3+}$$$$>$$HTO$$>$$Ni$$^{2+}$$$$>$$陰イオン(I$$^{-}$$, Cl$$^{-}$$, CO$$_{3}^{2-}$$, SeO$$_{3}^{2-}$$ TcO$$_{4}^{-}$$, NpO$$_{2}$$CO$$_{3}^{-}$$, UO$$_{2}$$(CO$$_{3}$$)$$_{3}^{4-}$$)の順で小さくなり、陽イオン$$>$$HTO$$>$$陰イオンの傾向を示した。Am$$^{3+}$$のDeのみは陰イオンと同程度であった。Ni$$^{2+}$$のDeがHTOより小さかった原因は、Ni$$^{2+}$$の自由水中の拡散係数(Do)がHTOのそれの約1/3と遅いことによると考えられる。また、Am$$^{3+}$$のDeが陰イオンと同程度であった原因は、Am$$^{3+}$$のDoもHTOの約1/3であったこと、及び陽イオン排除によるベントナイト表面からの静電的反発によると考えられる。そこで、各イオンのDoで規格化して求めた形状因子(FF)で比較した結果、Sm$$^{3+}$$$$>$$Cs$$^{+}$$$$>$$Ni$$^{2+}$$$$>$$HTO$$>$$Am$$^{3+}$$$$>$$陰イオンの順で小さくなり、Cs$$^{+}$$,Ni$$^{2+}$$,Sm$$^{3+}$$に対しては表面拡散、Am$$^{3+}$$に対しては陽イオン排除、SeO$$_{3}^{2-}$$を含む陰イオンに対しては陰イオン排除の可能性が示された。FFの計算結果から、乾燥密度1.8 Mg$$cdot$$m$$^{-3}$$に対する表面拡散の程度は、HTOを基準としてSm$$^{3+}$$に対しては5倍程度、Cs$$^{+}$$に対しては3倍程度、Ni$$^{2+}$$に対しては1.3倍程度であった。また、同条件における陰イオン排除の程度は、TcO$$_{4}$$4$$^{-}$$で1/7程度、NpO$$_{2}$$CO$$_{3}^{-}$$で1/6程度、SeO$$_{3}^{2-}$$で1/5程度と見積もられた。

報告書

Development of Thermodynamic Databases for Geochemical Calculations

小田 治恵; Arthur, R. C,*; 笹本 広; 柴田 雅博; 油井 三和; 根山 敦史*

JNC TN8400 99-079, 287 Pages, 1999/09

JNC-TN8400-99-079.pdf:9.78MB

本報告書では、高レベル放射性廃棄物地層処分の研究開発をサポートする地球化学計算のための2種類の熱力学データベースについて報告する。一つは、SPRONS.JNCであり、この熱力学データベースは、SUPCRTモデル・ソフトウェアの中で考慮されている熱力学的な関係式を基にしており、SUPCRTソフトウェアを用いることで、広範囲にわたる圧力・温度条件(圧力:1$$sim$$5000 bars,温度:0$$sim$$1000$$^{circ}C$$)下での鉱物、ガスおよび水溶液化学種の標準モル熱力学特性・部分モル熱力学特性を計算することができる。SPRONS.JNCは、195種類の鉱物・16種類のガスについて、25$$^{circ}C$$、1barの条件下での生成標準モルギブス自由エネルギー、生成標準モルエンタルピー、標準モルエントロピーおよび体積に関するデータを含むと共に、Maier-Kelly式による熱容量の温度依存式を適用した場合の各係数についても整備している。またSPRONS.JNCは、1147種類におよぶ無機・有機イオンや錯体について、25$$^{circ}C$$、1barの条件下での生成標準モルギブス自由エネルギー、生成標準モルエンタルピー、標準部分モルエントロピーおよびHelgeson-Kirkham-Flowers(HKF)式による温度依存に係わる係数も整備している。SPRONS.JNCは、1991年以降に公開された新たなデータや改訂されたデータを取り入れたものであり、他の同様な熱力学データベースの拡張版である。もう一つのデータベースは、PHREEQE.JNCであり、これは、地球化学計算コードである「PHREEQE」で用いることができる熱力学データベースである。PHREEQE.JNCは、鉱物の溶解反応、ガスの溶解反応、水溶液化学種を含む反応、酸化還元反応について、25$$^{circ}C$$、1barの条件下での平衡定数を算出できる様に反応エンタルピーあるいは平衡定数(log K)の温度依存に係わる各係数についても整備している。PHREEQE.JNCに含まれる平衡定数、反応エンタルピーおよび平衡定数の温度依存に係わる係数の全ては、SUPCRTソフトウェアおよびSPRONS.JNCを用いて計算されているので、PHREEQE.JNCとSPRONS.JNCは、同一の熱力学データベースである。またこれらの熱力学データベースに含まれる全てのデータは、基本的な熱力学の定義やSUP

論文

A Critical evaluation of the redox properties of uranium, neptunium and plutonium ions in acidic aqueous solutions

木原 壮林*; 吉田 善行; 青柳 寿夫; 前田 耕治*; 白井 理; 北辻 章浩; 吉田 裕美*

Pure and Applied Chemistry, 71(9), p.1771 - 1807, 1999/09

 被引用回数:55 パーセンタイル:83.61(Chemistry, Multidisciplinary)

酸性溶液中でのウラン,ネプツニウム,プルトニウムイオンの標準酸化還元平衡電位、及び反応機構に関する文献情報をまとめ、評価した。可逆反応過程; MO$$_{2}^{2+}$$/MO$$_{2}^{+}$$,及びM$$^{4+}$$/M$$^{3+}$$(M=U,Np,Pu)の標準電位として、Rigletらによる報告値が最も信頼性の高い値であるとして推奨した。Rigletらは、SIT理論に基づいて算出した活量係数を補正することによって、実験値から標準電位を算出している。ポーラログラフイー、ボルタンメトリー、フロークーロメトリーを用いて記録された各種酸化状態のU,Np,Puイオンの酸化還元による電流-電位曲線をもとにこれらイオンの酸化還元プロセスを議論した。特に、著者らによるフロークーロメトリーを用いた非可逆なMO$$_{2}^{+}$$/M$$^{4+}$$反応過程の研究成果をもとに、反応に含まれる新種の中間化学種の同定、同化学種の異常に速い不均化反応速度等を考察した。

報告書

Thermodynamic Date for Predicting Concentrations of AnO$$_{2}$$$$^{+}$$ and AnO$$_{2}$$$$^{2+}$$ Species in Geologic Environments

Choppin, G. R.*; Bronikowski, M.*; Chen, J.*; Byegard, J.*; Rai, D.*; 油井 三和

JNC TN8400 99-012, 155 Pages, 1999/01

JNC-TN8400-99-012.pdf:5.53MB

本研究では、地層処分システム性能評価のための熱力学データベースJNC-TDB(旧PNC-TDB)整備の一環として、V価およびVI価のアクチニド化学種(AnO$$_{2}^{+}$$ and AnO$$_{2}^{2+}$$)に関する熱力学データ整備を行った。本研究では、これらの元素に対して、水酸化物錯体の他、塩化物、フッ化物、炭酸、硝酸、硫酸及びリン酸を含む錯体もしくは化合物に関する熱力学データ整備を行った。Born equationによる安定度定数(log$$beta$$)の推定、Pitzer parameterの検討、酸化還元反応の電位および平衡定数の検討も併せて行った。

報告書

地下水中における元素の溶解度及び化学形を推定するための熱力学データの検討、1; Tc,U,Am

山口 徹治; 武田 聖司

JAERI-Data/Code 99-001, 74 Pages, 1999/01

JAERI-Data-Code-99-001.pdf:2.65MB

放射性廃棄物の地層処分の安全評価において放射性核種の溶解度は、廃棄体中の放射性元素が地下水にどの程度溶けるかを決めるものであり、その値は放射性核種の移行解析のソースターム、即ち廃棄体からの核種の溶出量を決めるパラメータとして用いられる。また地下水の化学的特性に応じて放射性核種は様々な化学形をとり、移行特性も多様である。溶解度を計算するとともに、化学形を推定するための熱力学データをTc,Am,Uについて検討し、データベースとしてまとめた。典型的な組成の地下水中で支配的になる可能性の高い加水分解種や炭酸錯体について重点的に検討を行い、その他の化学形については既存のデータベースにおける検討結果を取り入れてデータを設定した。Tc,U,Am以外の注目元素については検討が未了であり、暫定的な利用のために付録としてデータを示した。

論文

Characterization of Eu(III) species sorbed on silica and montmorillonite by laser-induced fluorescence spectroscopy

高橋 嘉夫*; 木村 貴海; 加藤 義春; 薬袋 佳孝*; 富永 健*

Radiochimica Acta, 82, p.227 - 232, 1998/00

固液界面での反応の研究では直接的な分光法による化学種の分析が不可欠である。本報では、水溶液中のモンモリロナイト、アエロシル上のEu(III)吸着種のキャラクタリゼーションにレーザー誘起蛍光法を適用した。モンモリロナイト系では、pH$$<$$6でEu(III)の水和イオンが吸着した。このpH範囲でモンモリロナイト表面の水層によると思われる励起Eu(III)の消光が見られた。8$$<$$pH$$<$$13では5~7の内部水和水を失ったEu(III)が吸着した。この化学種は炭酸錯体などの無機錯体と考えられる。またpH$$>$$9ではEu(III)沈殿によると考えられる短寿命($$<$$100$$mu$$s)成分がみられた。アエロシル系では、pH$$>$$6でEu(III)は吸着した。Eu(III)の発光寿命はきわめて長く、8$$<$$pH$$<$$11で吸着種の内部水和数は0.5~2であった。pH=7におけるこの値は4.5から2へと経時変化した。これから、吸着したEu(III)はアエロシルのSiO$$_{2}$$に取り込まれると考えられる。

報告書

Diffusion Behaviour of Se in Compacted Sodium Bentonite under Reducing Conditions

佐藤 治夫

PNC TN8410 97-075, 29 Pages, 1997/04

PNC-TN8410-97-075.pdf:1.52MB

高レベル放射性廃棄物地層処分の性能評価において,深部地質環境における酸化還元条件は,還元性と考えられており,酸化還元条件に鋭敏な元素の1つであるSeは,条件によって価数が変化することが知られている。しかしながら,ベントナイト中のSeの拡散に関して還元条件下で研究された例は未だ見られず,実験的証拠が不足している。本報告では,ベントナイト中のSeの見掛けの拡散係数をベントナイト密度をパラメーターに還元条件下にて取得すると共に、還元条件下でのベントナイト中のSeの拡散挙動について検討した結果を記述する。Na型ベントナイトのクニゲルV1中のSeの見掛けの拡散係数を濃度プロファイル法によりベントナイト密度800$$sim$$1800Kg、m-3の範囲において還元条件(Ehvs.SHE-373$$sim$$363mV)及び室温(23.6$$sim$$23.7$$^{circ}C$$)にて取得した。実験は,N2雰囲気のグローブボックス内(O2$$<$$1ppm)で行い,間隙水の還元条件は,酸化還元電位をモニタリングしながら還元溶液とベントナイトを焼結フィルターを介して接触させることにより維持した。また,間隙水の酸化還元電位を確認するため,圧蜜ベントナイトを介しての酸化還元電位の伝播性を還元剤Na2S2O4を用いてベントナイト密度1800Kg、m-3の試料について透過拡散法により実験的に調べた。得られた見掛けの拡散係数は6.1x10-11$$sim$$4.3x10-10m2・s-1の範囲であり,ベントナイト密度の増加に伴って緩やかに減少する傾向が見られた。還元条件におけるベントナイト間隙水中でのSe支配化学種は,HSe-であると考えられ,ベントナイト中のHSe-の見掛けの拡散係数は,同じ電荷を取るTcO4-のそれとほぼ同じであった。しかしながら,大気条件でのベントナイト中のアクチニド元素の見掛けの拡散係数は極めて小さく,間隙水中で複雑な陰イオンの錯体を形成することが知られている。ベントナイト中でのこれらの元素の拡散挙動は,陰イオンが支配的とは言うもののTcO4-やHSe-とは異なるものと思われる。このことから,間隙水中で単純なイオンを形成し,同様な電荷を持つイオンの拡散挙動は類似しているものと考えられる。

論文

$$^{60}$$Coの脱離挙動に及ぼす土壌のpH緩衝作用の影響

田中 忠夫; 村岡 進

Radioisotopes, 45(12), p.753 - 760, 1996/12

土壌に吸着した放射性核種の脱離挙動に及ぼす土壌のpH緩衝作用の影響を明らかにするため、$$^{60}$$Coを予め吸着させた海岸砂と、pHを4、7あるいは10に調節した水溶液とを接触させるバッチ法脱離実験を実施した。水溶液のpHが高くなる方向に変動するに従って、$$^{60}$$Coの脱離率は低下するが、非陽イオン性$$^{60}$$Co化学種の存在割合は増加することが確認された。水溶液のpHと$$^{60}$$Coの脱離率との関係は、砂表面の負電荷密度のpH依存性から理解できた。水溶液中に存在する非陽イオン性$$^{60}$$Co化学種は、砂の緩衝pHでの$$^{60}$$Co$$^{2+}$$の加水分解により形成されるコロイド状の{$$^{60}$$Co(OH)$$_{2}$$}$$_{n}$$であることを示した。

報告書

海外留学報告書 ミュンヘン工科大学

芦田 敬

PNC TN8600 94-003, 150 Pages, 1994/08

PNC-TN8600-94-003.pdf:13.42MB

本報告書は、原子力関係在外研究員として1993年4月4日から1994年4月3日まで1年間ミュンヘン工科大学放射化学研究所において実施した「アクチニドの化学種及びコロイドに関する研究」についてまとめたものである。研究所では、主にプルトニウムを用いた試験を実施し、溶解度試験、フミン酸との相互作用に関する試験、レーザを用いたコロイド分析、レーザ光音響法(LPAS)による化学種分析等について研究を行った。その結果、今後動燃において取得すべきプルトニウムの熱力学データ及びフミン酸錯体生成定数の一部を取得することができた。また、レーザを用いた分析法により、コロイドの定性分析及び溶液中の微量元素の化学種を精度良く測定する技術を習得することができた。本研究所における海外留学により、動燃で実施している高レベル放射性廃棄物処分研究に反映すべき多くの知見及び技術を取得することができた。

報告書

通気層土壌試験の低吸着領域における放射性核種の移行挙動

武部 愼一; 向井 雅之; 古宮 友和; 神山 秀雄

JAERI-M 92-205, 19 Pages, 1993/01

JAERI-M-92-205.pdf:0.77MB

未攪乱状態で採取した4種類の土壌試料を用いて、$$^{60}$$Co,$$^{85}$$Sr及び$$^{137}$$Csで汚染した土壌から脱離した放射性核種の大型カラムによる移行試験を行った。$$^{60}$$Coについては、カラム上部の高濃度吸着部分の下部に広い範囲にわたり平担な低濃度吸着領域が見出され、また、流出液中にも低濃度検出され、特徴的な濃度の時間変化が観測された。通気層土壌中の低吸着領域における$$^{60}$$Coの移行挙動について、非陽イオン性化学種の吸着及び脱離反応速度を考慮した核種移行モデルによる解析を試み、これらの試験結果をかなりよく説明することができた。

論文

硝酸系または塩酸系水溶液中に生成するプルトニウム(III),(IV)および(VI)水酸化物とそれらの沈殿粒径

青柳 寿夫; 吉田 善行; 安達 武雄; 木原 壮林

日本化学会誌, 8, p.1249 - 1256, 1984/00

硝酸系溶液および塩酸系溶液中のPu、(III)、(IV)、(VI)の加水分解挙動をアルカリ滴定によって調べた。また、生成したPu、(III)、(IV)水酸化物沈殿を各種孔径のフィルターを用いて濾過し、沈殿生成率およびその粒径とPHの関係を明らかにした。さらに、Pu、(III)、(IV)、(VI)の加水分解定数、錯形成定数および酸化還元電位の文献値を参照して上記実験結果を考察し、水酸化物沈殿の化学種を推定した。

論文

pH effect on the radical addition of hydrogensulfire ion to olefins

作本 彰久; 宮田 定次郎; 鷲野 正光

Bulletin of the Chemical Society of Japan, 49(12), p.3584 - 3588, 1976/12

 被引用回数:5

アルオンスルホン酸の放射線合成に関する一連の研究を、亜硫酸水素ナトリウムがオレフィンに付加する反応を通じて行ってきた。この場合、実際に付加に関与する化学種は明らかでなかった。本論文はこの化学種を明らかにする目的で、アリルアルコールおよびユーメチルアリルアルコールに対する競争的付加反応の研究を行った。その結果、pH3ではHSO$$_{3}$$・ラジカルがまたpH5では・SO$$_{3}$$$$^{-}$$が付加反応に関与していることを明らかにし得た。また、アリルアルコールおよびユーメチルアリルアルコールの相対的反応性のpH依存性を反応速度論的に解析した結果、HSO$$_{3}$$・ラジカルの解離定数(HSO$$_{3}$$$$Rightarrow$$・SO$$_{3}$$$$^{-}$$+H$$^{+}$$)はK=2.87$$times$$10$$^{-}$$$$^{5}$$であることを見出した。

口頭

C$$_{60}$$フラーレンのセシウム吸着材としての可能性の理論計算

小林 孝徳; 横山 啓一

no journal, , 

二原子分子CsIの回転定数の違いを利用して、同位体選択的な$$^{135}$$Csの回収を計画している。その際には、CsIは吸着しないがCsは吸着するような物質で$$^{135}$$Csを回収することが考えられる。われわれはCsIとCsの化学的性質の相違に着目し、フラーレンが吸着物質として望ましい可能性があることを予想した。この予想が妥当なものであるかどうかを確かめるため、量子化学計算を利用して、Cs, CsIなどとの相互作用エネルギーを計算した。また、土壌中に存在し、Cs$$^+$$を吸収することで知られているイライトという鉱物のクラスターモデルについても同様の計算を行った。この結果から、フラーレンはCsIが沢山ある系の中からCsのみを取り出す吸着剤として適していると思われる。発表当日では熱力学的な考察についても行う予定である。

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